どのタイミングでそれが訪れるのか自分でも分からないのだけれど、表面張力から溢れるようにして一気に言葉が出てくる瞬間があるのだ。
そのためにはおそらく、限界まで追い込まれるか、ギリギリまで自分を追い込む必要がある。
今晩も唐突にそれは訪れた。
今からやるぞ、と決心したわけではないし、それまではどうでもいいネットサーフィンばかりしていたのに、(なぜ買う予定も予算も無いD750と7Dmark2の比較などをしているのか)
何気なく机の前に座った瞬間からスイッチが入って、結局15時間ぐらい連続で書いていたことになる。
溢れてくるものを零さないように言葉にしていく時間。こういうときは疲れるどころか、書けば書くほど頭が明晰に動き始める。空腹も喉の乾きも感じない。
そろそろ休憩して夕食にしようかな、と椅子を立てば朝四時半。びっくりして再び椅子に戻ってしばらくして顔を上げると、また時間をワープしたように7時だった。
何か悪いクスリでもやっているような(やったことはない)集中のやり方。昔からそれは変わらないけれども、年を重ねるにつれ、それが更に顕著になってきているように思う。
自分で面白いと思えないうちは、筆を動かす気にはなれない。面白いと思えるものに辿り着くまで粘り続ける。
一方で自分で書いていて面白いと思えるようになってくれば、いくらでも進んで行ける。堰を切ったように他人にこの面白さを話したくなるような感覚。
ともあれ朝だ。少し眠って、また降霊術の続きが出来ますように。