「 一緒に演奏していると奇跡を共有出来るんです。」
サングリアのデキャンタは三本空になった。きらきら輝く瞳でそう言ってくれたフルーティスト。
彼女の期待を裏切らないようにいつもいたい。技術の巧拙以上に大切なこと、それは、何だか分からないものの訪れにどれほど賭けられるかだろう。
心が揃った瞬間の感動を如何にして呼び込むか。人に恵まれてきたことに感謝する。これからもそう思ってもらえるように自分を磨くしかない。
高校時代の友人が書いていた一文を思い出す。「職業に自分をあてはめるんじゃなくて、自分に職業がついてくる。」
徹頭徹尾、人間を愛す。