December 2013
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輝く協奏曲と黒い詩情

 

年末に本番のレスピーギの第三組曲、それからタルティーニのトランペット協奏曲の初合わせを終えました。

第三組曲は大好きなあまり、もう六回ぐらい演奏しているけれど、何度やっても新しいし何度やっても楽しい曲で、

また今年も演奏できることが嬉しくてなりません。

タルティーニのトランペット協奏曲のリハーサルは、やっぱり僕はコンチェルトが大好きなのだなあとしみじみ思う時間になりました。

ソリストの彼にとっては初めてとなるコンチェルト・デビューに僕の指揮を選んで下さったことを幸せに思います。

彼の魅力が目一杯放たれるように、出来る限り良いサポートをしたい。

 

レッスンではヴェルディの「運命の力」序曲を見て頂いています。

考えてみれば師にヴェルディを見て頂くのはこれがはじめて。

師の考えるヴェルディは、僕の想像も及ばないもので、レッスンを受けて仰天してしまいました。

「最近の人は確かにそういうふうにやるけれど、ヴェルディの(そしてこの曲の)ロマンはそういう風なものじゃないと思うんだ」と笑う師匠。

それはとても不吉で、不穏で、悲劇的な詩情でした。それはまるでパレットに新しく暗い色彩が追加されたような感覚。

テンポではなく、ポエジーがアジタートで迫り来る!