第九レッスンのちシベリウスの七番リハーサル、そしてプロコフィエフのピアノ協奏曲三番リハーサル、という重量級の週末を過ごしていました。
シベリウスの七番は随分形が纏まって来たと同時に、スコアがもう既にぼろぼろになりつつあります(笑)
燃え尽きるような充実とはまた異なる感動、完璧な模様の描かれた折り紙を立体的に織り上げていくような楽しみ。
やり終わるとまず第一に「ええ曲や…」としみじみ思わせてくれる音楽、この曲に出会えて本当に良かった。
UUUオーケストラとのプロコフィエフのピアノ協奏曲は、昨日ついにソリストの朝岡さんをお迎えしてリハーサルとなりました。
難曲ながらもあえて打ち合わ せは一切無しで通してみましょう、と初めた演奏はとてもスリリングで楽しく、
けれどもばっちり最後まで合って感動しました!朝岡さんの輝くピアノが素晴ら しくて、ピアノに刺激されて
奏者の皆さんの集中力が高まってゆく様子を何度も実感しました。
流れを生みながら、生まれた流れを掬っていく…それはまるで風を操るような楽しみです。
共演させて頂いて心から幸せに思います。
音楽は勿論楽しいばかりではなく、その過程に沢山の苦しみを含むものですが、
こういう瞬間の「楽しさ」は、その苦しみを遥かに何倍も上回る。
僕はまだほんの駆け出し中の駆け出しに過ぎませんが、いつまでもこの原始的で根源的な楽しさ、幸せの感情を忘れることなく、
苦しさと向上とに向き合って行きたいなと気持ちを新たにする週末となりました。