昨夜、もう一度ベートーヴェンの「第九」をレッスンで通して見て頂きました。
先日の飯森先生&武蔵野音大の第九を聞かせて頂いて、和声の鮮やかな移行や中低音を中心とする沢山のことに気付いたから…。
「第九」には三楽章に、第六番「田園」を思わせるような部分が出てきます。
その八分の十二拍子の部分で師匠と目が合って、「田園」を教わった夏の一日のことを互いにハッと思い出したような気がしました。
あのとき僕は白い七分袖のシャツを着ていて、海から帰ったばかり。
「君が感じてきたような、伸びやかな喜びをもっと棒に!」という師の言葉と笑顔が不意に記憶の中に蘇って来て、込み上げてくるものがありました。
終わってから頂いた言葉と共に、昨夜の時間を僕は一生忘れることはないでしょう。
第九の終わりと共に嬉しいお話も一つ。
ご縁を頂いて、来年3月終わりに地元である関西で指揮させて頂くことになりました。
宝塚のベガ・ホールにてベガ・ジュニアアンサンブルさまの第七回コンサートに客演指揮させて頂きます。
関西で指揮することは、指揮を習い始めてからずっと僕の夢の一つでした。
貴重な機会を頂いたことに感謝して、精一杯、そして楽しく棒を振らせて頂きたいと思います。