ガンガンに太陽が照る中、屋外で三時間フットサルをしてきた。
適当にボールを蹴っているだけのお遊びフットサルではなく、真剣にボールを追いかける。接触プレーもスライディングも何でもあり。
メンバーは野球部時代の友達とソフトボール部時代の友達で構成されており、サッカー部は一人もいない。
とはいえ、このメンバーでサッカー部のメンバーと試合をして勝ったこともあるぐらいだから、レベルは結構高いはずだ。
高校の頃と同じように、使い慣れたナイキのGUNCUTのGKグローブに手を通し、ゴール前に立つ。
久し振りにゴールを背にすると、昔よりゴールが広く感じられて不安になった。いざプレーが始まっても昔より一瞬の反応が
落ちているような気がして、年齢による衰えを感じずにはいられない。フィールドプレイヤーのみんなを見てもテクニックは以前より
鋭くなっていたものの、スタミナやここぞというときの加速が高校生の頃に比べて劣る。大学で野球部やサッカー部に所属して
バリバリ運動をやっているやつでもそうなのだから、運動不足などではなく、本当に年齢のせいにしてしまっても良いのかもしれない。
チーム分けは「ゼッケンあり」「ゼッケン無し」でスタートしたのだが、一時間半ぐらい経って汗だくになってくると
高校時代と同じようなチームの分け方に自然と変わってくる。「上半身裸族」と「着衣族」の二チーム。まさに男子校のノリである。
裸族チームがコートの外を通りがかった小学生に「お兄ちゃんたち、なんで裸なの。」と絡まれていたのが妙にツボに入ってしまった。
上半身裸なのはまだしも、裸にゼッケンをつけているのはどう考えても異様な光景だっただろう(笑)
ハーフタイム、着衣チームも上着を脱いで、みんな上半身裸族になって芝生の上に寝ころんだ。
低くなったオレンジ色の太陽から差し込む光が眩しい。背中に感じる芝のチクチクと、そっと吹く乾いた風が気持ちいい。
こんなふうに放課後によくグラウンドで倒れていた。野球部の練習が終わった後、警備員さんが回って来て二・三度怒られるまで
日が落ちてボールが見えなくなってもずっとサッカーをしていた。横にぶっ倒れているのはあの頃のメンバーとほとんど同じだが
それぞれがそれぞれのやり方で社会人になろうとしている。既に就職が決まったやつもいるし、もうすぐ研修医になるやつもいる。
これからみんな、忙しくなっていくだろう。このメンバーでサッカーが出来るのはあと何回ぐらいだろうか。
などと少しばかり真面目なことを考えながら夕暮れの空を眺めていたら、すぐ横から大きな笑い声が聞こえた。
「!」と思って起き上がると、横に寝転んでいたやつが隣のやつにズボンを脱がされて、全裸一歩手前の状況になっていた。
こいつらが官僚や医者になってゆくのかと思うと、日本の未来は暗いかもしれない(笑)