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夜の領域

 

ハイデガーを読むはずが、準備不足なので自分のいま考えていることを話す、とはじまった今日のゼミは伝説的な時間になった。

コジェーヴからはじまり、tourniquetを底に見ながらラカン、ガタリと弁証法的「3」の構図からフレンチ・セオリー的な「4」の図式へと発展する様子を追う。

とりわけラカンの四つのディスクールから、(ハルトマンの四元数を経由して)先生なりに展開された「4」の図式が僕にとっては衝撃的だった。

それは、駒場をもうすぐ去ろうとする先生が辿り着いた思想史の大きな枠組があくまでも即興的に展開されて行くことで生まれる迫力に対してであって、同時に

学問で、指揮で、極めて漠然と抱いていた思いをはじめて言語化して頂いた、という感動に対してだった。

第三象限に位置づけられた夜の領域、人間を溢れ出るもの(L’Human débordé)への問いこそが、自分にとって本質的であった、と気付かされた。

 

つまるところ、夜だ。夜が問題なのだ。

法でも科学でも実存でもない夜の空間、すなわち「魔術」的領域。

自分が興味を抱いてきたものは全て、この夜の領域を覗き込むような行為であって、魔術的な「ひと」だった。