週末にシベリウス七番のリハーサル、平日はブラームス一番のレッスン、それからバーンスタインとガーシュウィンのリハーサルがほぼ一日おき。
どれも大変な曲ばかりだけれど、勉強になること、教わることばかりで毎日が本当に充実していると思う。
五月晴れの今日も朝から夜までリハーサルだった。
さすがに疲れたけれども、頭が働いているうちに近くのカフェに飛び込んで今日のリハーサルで気付いたことを色々と纏めて書き出しておいた。
もっと棒で出来ることがある。音というより「空間」としか言いようのないものを纏めあげるという可能性について。
それから、ボードレールの「酔い」がもたらすイマージュ、時間の重みに屈しないことについて。
楽譜を閉じる。曲とは全く無関係だけれども唐突にNuovo Cinema Paradisoの名台詞が耳に蘇って来た。
La vita non è come l’hai vista al cinematografo: la vita è più difficile
(人生はお前が見た映画とは違う。人生はもっと困難なものだ。)
たしかにそうかもしれない、と思う。でも、台詞はこう続いたはずだ。
「行け、前途洋々だ」