大野さんの指揮と東フィルの演奏で、マーラーの交響曲二番「復活」を聴いてきた。
警備がいつになく物々しいなと思っていたら、近くに皇太子さまがお座りになって少しびっくり。
「復活」は大編成の管弦楽に加えて、ソリスト(ソプラノ&アルト)二名+男女混声合唱を伴う巨大な曲で、
一度聞くと忘れられないぐらいの迫力に満ちている。弱音、無音、間髪入れず重なる最強奏。
浪人中から辛い時には良くこれを聞いて気持ちを前に駆り立てていた。
マーラーの曲はもちろんのこと、歌詞がいい。一番好きなのは
Was entstanden ist, das muß vergehen. 生まれ出たものは、必ず滅びる。 Was vergangen, auferstehen! 滅びたものは、必ずよみがえる! Hör auf zu beben! 震えおののくのをやめよ! Bereite dich zu leben! 生きることに備えるがよい!
と歌われる部分。そう、生きる事に懸命に備える事以外、我々には何も出来ないのだ。
感想を細かく書く事はしない。書きたい事はただ一つ。
音楽はいいな、ということ。人が生み出し人に淘汰され、いまここ・この瞬間に、人が人に向けて奏でる。
音楽ほど人間の心を揺さぶるものを僕はまだ知らない。だから僕は、音楽をやる。