February 2011
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マンダリン・オリエンタルホテルに宿泊してきた。

 

日本橋にあるマンダリン・オリエンタルホテルに宿泊してきました。

いや、正確には、「宿泊させて頂いた」というべきでしょう。デザインのお仕事を下さったクライアントさまが新年会をされるとのことで

幸せなことに僕も声をかけて頂きました。ドレスコードは「スマート・エレガント」ということで、ラファエル・カルーソのスーツと

ステファノ・ビジのタイ、それにチェスターフィールドコートを羽織るという珍しく気合いを入れた恰好をしてホテルへ。

 

まずはホテルの38階にある広東料理「センス」で素晴らしく美味しい中華と美酒を堪能。

東京タワーを遥に望む夜景に圧倒されながら、普段は口にすることのないようなお料理の数々を頂きました。

お酒の美味しさはもちろん、鮑が泣くほど美味しかったです。そして、なんとそのまま宿泊する流れに。

 

宿泊の前に、作ってきたデザインのお披露目を行いました。

クライアントさまやスタッフの方々が沢山いらっしゃる前で、しかもほろ酔いの状態でプレゼン(もちろんアドリブ)をやるのは

なかなかスリリングでしたが、全体的に好評だったようでひと安心。外国からの旅行者向けのデザインですので、文字情報は全部

英語。ターゲットも普段とは異なるし、文字も普段とは異なるので、いつもとは少し違うデザインをする必要があります。

逆にいえば、いつもは出来ないデザインが出来るチャンスでもあるので、フランスで学んできた色遣いを細部に取り入れるなど、実験的な

要素を盛り込んでみました。自然な目流れを作りつつも注目度の高いものが出来たかと思います。

 

そのまま朝まで広々とした部屋で飲み、色々なお仕事をされている社会人の方々とお話させて頂きつつ、朝四時ぐらいにベッドへ。

東京に住んでいるのに東京でホテルに宿泊する、というのは贅沢ですね。一人ならそのへんの漫画喫茶がいいところだなあ、と

考えつつ、夢の中に。ルームフレグランスのレモングラスの香りが印象的でした。

 

朝八時に起床して、ホテルに併設された37階のスパへ。

ガラス張りのパウダールームに入るなり、目の前に広がる東京の街並みと遠くに見える富士山。

これを見ながらサウナや広い湯船につかれるわけです。一人暮らしで、普段は足も伸ばせないような狭い湯船につかっている身

としては感動せざるを得ません。ジャグジーから生まれるお湯の流れに身を委ねながら、冠雪した富士山をのぞむ。

視線を手前にやると、東京大学の入学式で三年前に入った武道館が見えます。なんだか、今日も一日がんばろうという気力が

ふつふつと湧いてきました。ご招待して頂いたクライアントさまに心から感謝しています。ありがとうございました。

 

夢のような時間を過ごして、そのまま神楽坂の「週刊読書人」にウェブデザインのお仕事のため、出社。

ホテルから仕事場にいくというのは初めてでした。ちょうどその日は凄く強い風が吹いていて、スーツの上に羽織っていたコートの裾が

翻るのが不思議と心地よく、近づきつつある春を感じながら日本橋の街を歩きます。もうすぐ24歳になるのだな、と思いながら。