四月に入ってから、Evernoteというソフト(あるいはサービス)を使い始めました。
Evernoteがどんなソフトなのかはグーグル先生に問い合わせて頂ければすぐ分かると思いますが、要はオンライン・オフライン両用
できるストレージです。とくにノート形式でメモや本の抜き書きを保存するのに適していて、画像なども貼りこんで保存することが可能です。
かつ、webページの保存機能が優秀で、clipperと呼ばれるアプリケーションを用いることで、ウェブページのすべて・あるいは特定の
部位だけを選択してテキストとして保存することが出来ます。(そのページのアドレスなどもきちんと保存されます。)
これをどう使うか。色々な使用方法があると思うのですが、いまの僕の使い方はこんな感じです。
1.文献の抜き書きの保存場所として。
ワードでは一覧性が悪いので、オフラインで動作するEvernote上に「ノート」として抜き書きを打ち込んで保存しています。
具体的には、年度ごとに「2010抜き書き」「2009抜き書き」という名前のノート(フォルダみたいなものです)を作って、その中に
該当年に読んだ本のタイトルごとにファイルを作りました。大学に入ってから読んだ本のデーターはほとんど今使っているパソコン
(VAIO SZ95カスタム)に残していたので、それらをすべてEvernote上に移行させた結果、1000冊近くのファイルが出来ました。
なかなか壮観です。そしてこのデーターをオンライン上で動作するEvernoteと同期させることで、パソコンを持ち歩いていない場合でも
ネットさえ繋がれば抜き書きを参照することが出来ます。かつ、タブをそれぞれにつければ
(たとえば、ジュディス・バトラーの『ジェンダー・トラブル』に「身体」「権力」「フェミニズム」「性」「ラカン」「クリステヴァ」などとつけておく。)
タブによって検索が可能になります。これは本当に便利で、「身体」とタブで検索すると僕の読んだ本の中で身体論に関連するものが
ザーッとリストアップされるというわけです。一人暮らしをしていると家に置ける本の量に限りがあり、すべてを家の本棚に並べておくわけ
にはいかないので、このような機能は本当に助かります。
2.メールの保存場所として
携帯・パソコンともに、重要なメールを保存する場所として使っています。携帯のメールの保存方法は簡単で、割り当てられたアドレスに
メールを転送するだけ。スケジュールに関係するものや「あ、これ重要だな」と思ったものなどは携帯で受信したら即Evernoteに転送
しています。フランス語やドイツ語の文例集のメルマガを購読しているので、その貯蔵庫としても活用しています。
3.デザインのアーカイブとして
デザインのお仕事を頂く際、「過去の作品を見せて」と言われることがしばしばありますが、そう毎日パソコンを持ち歩いているわけでは
ありませんので、中々簡単にお見せすることが出来なかったします。過去の制作物をEvernote上にあげておけばEvernoteに
アクセスするだけでお見せすることが出来るので、とても便利です。フラッシュメモリに保存する代わり、という感じですね。
4.スケジュール管理として
予定をEvernote上に入力しておき、yahooのカレンダー機能と組み合わせて、指定の時刻にメールが届くようにしてあります。
スケジュール自体は手帳に書き込んであるのですが、つい手帳を確認し忘れる事があるので、この機能はリマインダーとして非常に
有効です。
5.欲しい物リストとして
この使い方は、Twitter上で友達から教えてもらったのですが、欲しいものの載っているwebページを見つけたらどんどんclipperで
ページごと保存して「欲しいものリスト」と名付けたノートに投げ込んでいきます。外出先で、
「あの商品なんだっけ。パソコンに保存してあるのに。」とか、商品の実物を前にして「あの商品ネットで買った方が安かったかなー。」と
悩むことは結構あると思うのですが、Everclipperを使えば外出先からでも「欲しいものリスト」にアクセスすれば簡単に確認することが
出来ます。
ですが、これらの機能を最大限に使うためには持ち運び可能なミニノートがあったほうが好ましいのは明らか。
そこでVAIOのPを購入しました。まだ現物は届いていないのですが、これとEvernoteを組み合わせることで、授業中でも電車の中でも、
思いついた時に「抜き書き」フォルダや「講義ノート」フォルダにアクセスすることが出来るでしょう。とくに抜き書きフォルダは自分の
バックグラウンドそのものといっても過言でないぐらい重要なものなので、これにいつでもアクセス出来るというのはとても便利ですね。
また、複数の言語を学んでいる身としては、言語ごとに電子辞書を持ちかえたりカードを差し替えたりする手間を非常に厄介に
感じていたのですが、VAIO Pの中に複数言語の辞書ファイルを突っ込み、なおかつオンラインでの辞書サイトをフル活用することで、
最強の電子辞書としての使い方が出来ると期待しています。
色などの構成は、オニキスブラック×モザイク×ダークブラウン英字キーボードのカスタムを選択しました。本当はガーネットレッドの
天板(ヌードラーズという万年筆のインクメーカーが出しているOttoman’s Roseと、エルバンのPoussière de luneというインクの中間の
ような、絶妙な色。とても手の込んだ表面加工が為されており、SONYならではのコダワリを感じます。)
を選びたかったのですが「入荷未定」ということで泣く泣く諦め、フォーマルな場所でも使いやすそうなこの組み合わせに決定。
ちょっと買う時期が遅かったかもしれません(笑)
ちなみにVAIO Pは、ちょっと出かけるときなどに愛用しているオロビアンコのLINAPISTA(シルバーグレー)というモデルのショルダー
バッグにぴったり入る気がするので、ぜひやってみたいと思っています。この組み合わせで使っている人は中々いないでしょうし、他の
パソコンでは恐らく出来ないんじゃないでしょうか。オロビアンコさんもこれにパソコンを入れられることになるとは考えていなかったはず。
VAIO Pの横長フォルムが為せるワザですね。また手元に届き次第感想などを書くつもりですので、どうぞお楽しみに。