いつものように近況を。相変わらずハードな毎日が続いています。
・能鑑賞
ここに時々コメントをくれる水際のカナヅチ氏のお誘いで能を見に行ってきました。
野村萬/野村万歳による狂言「箕被」、そして友枝昭世/宝生閑による能「葵上」の二本立てという
豪華なプログラム。何より、出演者の方々が日本トップの能楽師の方々です。
「学生のための特別公演」ということで、これがS席3000円で聞けるとは・・・学生でよかったと思います。
能は二回ほど見に行ったことがあるだけなので何も的確な感想は言えませんが、とくに「葵上」のおどろおどろ
しさは尋常ではありませんでした。変拍子チックな太鼓と笛と地謡に乗って展開される
六条御息所の霊Vs行者の激しい戦い。行者の法力が勝ったかと思うといきなり六条御息所が振返り、
その鬼のような形相を見せて逆に行者を追い詰めます。この迫力はすごい。ぞっとします。
妖しげな光を放つ青色とくすんだ赤色で、舞台が明滅しているような錯覚を覚えました。
帰り際、客席を見回すとAIKOMの留学生の友達や高校時代の友達、それから上クラなど、10人ぐらいの
知り合いを発見してこれまたびっくり。ついでに、ホール出口のところで、浪人時代の友達で
しばらく音信不通だった人にばったり遭遇して、眼が合うなり「あーっ!!」と叫ばれました。
世界は狭いですね。まあとにかく、良いものを見て聞いてすることができました。カナヅチ氏ありがとう。
・指揮
能を見た後にそのまま指揮法レッスンへ。「葵上」の衝撃が残っていたのか、師匠に
「今日の君のピアニッシモはなんか冷たいね。もうちょっと柔らかく出したら?」と言われてしまいました。
それ以外の問題点は無かったようなので、合格を頂いて一つ曲を終えました。今週から新しい曲に入ります。
しっかり譜読みせねば。
・Fresh Start
というイベントがあるのですが、このイベントにJr.TAとして関わっています。
肩書きは「クリエイティブディレクター」なる大層なものなのですが、まあいつものようにデザインやら司会やら
色々と担当する感じになるでしょう。大きなイベントなので、色々案を出して盛り上げていきたいと思います。
さっそくFresh Start Jr.TA説明会の司会を一部やらせて貰いましたが、ずっと立ちっぱなしで三時間弱は
流石に疲れますね。「むくまないストッキング」なるものがバカ売れするのも納得です。
・ボウリング
8ゲーム投げて209アベ。目標にあと1ピン足りません。スペアミスが効いていますね。
練習を終えた後、スタッフをやっている後輩に投げ方のアドバイスを求められたので
一歩目の出し方からダウンスイングの下ろし方など、様々な「コツ」を伝えました。
彼にとってこのアドバイスが壁を超えるきっかけになってくれれば嬉しいです。
・本
ベルナール・スティグレール『技術と時間 第一巻』を読了。明日、スティグレールが来日して本郷で
シンポジウムが開かれるのでその予習の意味を兼ねて。ちなみに明日は午前中に駒場でシンポジウム
午後に本郷でシンポジウムというダブルヘッダーなので。かなり忙しくなりそうです。
中入(オペラで言う幕間。シテが一度舞台からいなくなること)する前のほうが、般若面より怖かったと思う…
そんなに衝撃を受けたとは。それだけのものを受け取ることができているなら充分凄いよ、「的確な感想は言えない」なんてとんでもない。
自分の観賞眼など全く以てナイーヴなものです。
>水際氏
ほんと?確かにそこも怖かったけど、俺は般若面が出てくるあたりのほうが怖かったかなー。
たぶん音楽にウェイト置いて聴いてたからかもしれない。
>ばーど氏
いやー、的確なことはほんと何も言えません。水際氏やさくらこさんみたいに
能の舞台に携わっている人から見たらもっと色々感じるところがあるんだろうなあと思うと
ちょっと羨ましくなります。ただ、僅かでも良いので、目にした芸術から何かを吸収したり
インスピレーションを頂いたりしていきたいなとは思ってます。
エリック・ハイドシェック直伝の鑑賞法(?)です。