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嵐の前に。

 

 学校が始まるとなかなか更新する時間がとれませんね。更新をサボっていた分、今回で一気に書いてしまいます。

 

・授業

キツイです。いやほんとに。予想以上の激しさでした。

フランス語中級会話に至っては授業中に日本語はもちろん、英語すらほとんど話される事が無く、全てがフランス語で展開されており、

正直かなり慌てました。頑張らねば。「文化の社会科学」という授業はこれから面白くなりそう。この授業中に「ブルーノ・タウトを

知っている人?」と先生が我々学生に問われたので、隈健吾の「反オブジェクト」を読んだばかりだったこともあり、

「桂離宮が~オブジェクト消去型建築が~崖の下に作った家が~」などと語りたくなりました。当てられませんでしたが(笑)

授業後、新しく仲良くなった友達から「地域文化フランス科ってどんな感じ?」と聞かれたので、ちょっと悩みながら

「うーん。ボンジュールでトレビアンな感じかな。」と適当に答えたところ、彼の笑いのツボに入ったらしいです。

適当に言ってみたもののこのフレーズは語感も良いので個人的にも気に入ってしまいました。これからフランス科を紹介する時は

この言い回しを定番ネタとして活用していきたいと思います。

 

・ボウリング

なんと練習投球の際にセミ・パーフェクトを達成しました。十一個ストライクを続けて来て、最後の一投で力んでしまいノーヘッドの6ピン。

296です。練習投球でスコアを気にすることなく楽に投げられたのが大きかったのでしょう。やっぱり意識するとだめですね。

そのあとに新オイルパターンのテスターを頼まれてやったのですが、こちらは最強に難しいレーンでした。投げる場所がない。

かなり奥までしっかりとオイルが入っており、結構回転数の多い僕でもフッキングに苦労するレーン。ただし、唯一レーンの左右二枚目

だけはオイルが薄いようで、ここを転がすといい感じに曲がります。ボウリングをやっている人なら容易に想像できると思いますが、

二枚目を投げるというのは相当怖いです。まっすぐ二枚目を投げればセーフ。少しでも外に向けると即ガター。

0.5枚(幅にして1cmぐらいでしょうか)外に投げたり外に向けると溝掃除というライン、これは恐怖です。

そもそも投げた瞬間からボールがガターにはみ出ているように見えます。こんな練習は中々出来ないと思い、ひたすら二枚目を投げる

練習をさせてもらいましたが、さきほどまで210あったアベレージが一気に150まで落ち込みました。

あんなにガターに落としたのは久しぶりです。神経を摩耗させました。

 

・立花ゼミ

立花ゼミの初回授業がありました。予想したよりはるかに多い人数が教室に詰めかけて下さり、椅子が足りなくて立ち見が出ている

状態。ただ、6時から始まり9時まで続くこのゼミのハードさに相当数が諦めたようで、9時まで残っている新規メンバーは10人足らず

でした。まさに自然淘汰、ナチュラル・セレクションです。これからどんどん面白い企画が出てくると思いますので、ガンガン動きましょう!

 

・おしごと

KIRIN-東京大学パートナーシッププログラムのフライヤーと、討議力養成プログラムのシンポジウムのフライヤーを依頼されたので

作成しました。KIRINの方は優しくて暖かな感じ、対照的に討議力養成プログラムの方は頭が冴えるような鋭くスタイリッシュな

デザインを「気になる色遣い」である「薄紫」でまとめてみました。これらはいずれwebで公開されるので、公開され次第お知らせします。

 

・かいもの

EDIFICEで革ブルゾンを購入。フード付きなのでハードすぎずいい感じです。薄さ以上に暖かいのでこれから重宝しそう。

それから新宿の世界堂でgiulisの白レザーバインダーを購入。これを小脇に抱えているとmacみたいです。そのあとにadam et lopeで

紫のオロビアンコショルダーを発見し、その発色の美しさについ買いそうになりましたが、ギリギリで耐えました。あれは危なすぎる。

あと、福沢諭吉の『文明論之概略』(岩波文庫)をS氏が二冊持っているとの事だったので一冊譲ってもらいました。ありがとう。

 

・台風

さきほどから風と雨が凄いです。ベランダに落ちる水滴の音が「ぽたぽた」から「ぼとぼと」、そして「じゃばじゃば」へと変わりました。

早稲田と筑波は午前中休校だそうですが、東大は「台風はともだち!」姿勢を貫いており、どうやら完全スルーする模様です。

 

 

東大ガイダンスのブログに寄稿しました。

 

 おはようございます。

東大ガイダンスさんより頼まれた記事を書いていたら、いつの間にかスーツ姿のサラリーマンが町を埋め尽くす時間になっていました。

こちらのブログにも書きたい事はあったのですが、そろそろ寝ないとレッスンで寝てしまうことになりそうなので、今日の記事は

東大ガイダンスのブログに寄せた文章ということにしておきます。こちらのブログに書いている事のまとめのような記事なので、

このブログをいつも読んで下さっている方にはやや退屈かもしれませんが、結構気合いを入れて書いたので是非読んでみてください。

それではおやすみなさい。

 

 と思ったところで炊飯器が電子音を鳴らしました。セットしていた時間どおり、律儀に米を炊いてくれたようです。

寝ようと思ったのに・・・でも炊きたての御飯を放置して寝るのは米と炊飯器に申し訳ないなあ・・・。どうしたものやら(笑)

 

 

東京へ戻って来ました。

 

 二週間ちょっとの帰省を終えて東京へ戻って来ました。

新幹線(もちろん自由席)に乗ってハイドンのスコアを広げて勉強していると、隣に二人組の高校生が乗って来ました。

「一番の要約はたぶん半分で、英作それなりにとってリスニングもがんばって長文死んで・・・60あるかないかぐらいだと思う。」

などという会話をしていたので、内容と順番から考えて、東大の英語の問題についてだったと思います。時期的に東大実戦か何かの

話をしていたのでしょう。横で「実戦の長文は難しいもんなー。」などと思いつつ品川で降りようと席を立つと、

「あのひと音大生かなー。音大生は英語とか世界史とかしなくていいから羨ましいよな。」と話す声が聞こえてしまい、思わず振り返って

「要約半分ではマズいぞ。過去問繰り返して慣れるべし。」なんて言おうかと思いましたが、自重しておきました(笑)

 

 東京についてみると、やっぱり人の多さに驚きます。それから街中に微妙な警戒心が漂っているような気がします。

人同士が打ち解けていないというか言葉にはならないギスギスした空気を感じました。まあそれも東京の面白さの一つかもしれません。

 

 朝、そのまま駒場に行ってハイドンのピアノ協奏曲の三楽章をコンマスとソリストと合わせて来ました。

夏休みの間に300回ぐらい読んで和声や構成を分析し、自分でもある程度弾いたこともあって、大体は上手くいったと思うのですが

睡眠時間が足りていなかったせいかニカ所ほどキューを出し忘れてしまい、コンマスが入りづらそうにしていたのが申し訳なかったです。

次回は忘れないようにしっかりマークしておきました。また、このコンサートについては本業のポスターデザインを頼まれていたため

そちらの完成稿も渡すことができました。ポスターについては記事を改めて触れたいと思います。

そういえば途中でオジサン達が写真を撮りに乱入してきて、「撮られたくなかったら顔見えないようにしておいてね。」と

言われたのですが、指揮の都合上そういうわけにもいかず、撮られるがままになっていました。

写真を何の用途に使うのか謎なのが怖いところですね。

 

 「たまには外食もいいか。」ということで、昼には連れと美登里寿司へ行き、大漁セットなるものを注文してみました。

昼から寿司かよ、と思われるかもしれませんが、このセットは何と950円程度。絶品のお寿司8貫に加えて、

茶碗蒸しやサラダ、デザートまでついているので素晴らしくお徳感があります。特に炙りものが美味しかったです。

自宅に帰ってからは再びハイドンの勉強。先日から二楽章のカデンツァを書いていたのでその続きを。

書いていると言ってしまうと少し大げさで、実際にはアルゲリッチが弾いているランドフスカのカデンツァを楽譜に起こしているだけです。

聴音と書きとりは久しぶりだったので、たった二分程度の部分なのになかなか進みません。

書いては弾き、弾いてはSONARに打ち込み、打ち込んでは再生して「なんか音足りない・・・。」と悩みの繰り返しです。

そんなわけで今日は8小節書いただけに留まりました。衰えを痛感したので、『音大受験生のためのパーフェクトソルフェージュ』を

9月は毎日やることにします。

そのあとで三島由紀夫の『午後の曳航』(新潮文庫)を読了。三島の作品群の中ではさほど優れた作品ではないように感じますが、

「父」という存在を巡る少年たちの会話の深みや、最後に置かれた印象的な一節(三島の文体ならではの一節)は結構好きです。

 

「正しい父親なんてものはありえない。なぜって、父親という役割そのものが悪の形だからさ。・・・(中略)・・・父親というのは真実を

隠蔽する機関で、子供に嘘を供給する機関で、それだけならまだしも、一番わるいことは、自分が人知れず真実を代表していると

信じていることだ。」(P.126)

「竜ニはなお、夢想に浸りながら、熱からぬ紅茶を、ぞんざいに一気に飲んだ。飲んでから、ひどく苦かったような気がした。

誰も知るように、栄光の味は苦い。」(P.168) 

 

 読書のあとはアイスコーヒーを淹れてネットサーフィン。

ニコ動で、京大の友達から教えてもらった「新世界エヴァンゲリオン ~関西弁で台無しにしてみた~」という動画を見ました。

エヴァについてはあまり詳しくないのですが、それでも死ぬほど笑わせてもらいました。関西弁の恐ろしさを実感できます。

ところどころに入れてくるネタがまた秀逸。これは相当時間かかってるんじゃないでしょうか。

女の声の部分では、投稿者である男の方の声のピッチを上げて女っぽくしているのですが、そのあたりにも作者の苦労が忍ばれます。

とりあえずエヴァ好きの人は一度は見るべきです。(ただし、原作の印象が完全に破壊されるのを覚悟の上で)

そのあと、youtubeでボウリングの新作ボールの軌道動画を見ました。

といっても、現在のラインナップ(Solaris-Cell Pearl-Black Peal-Widow Bite)に満足しているため、ただ見ているだけで

買うつもりは全くありません。買うとしたら現在のラインナップと同じ、あるいは極めて近いタイプのボールを買うつもりです。

投げ過ぎによってSolarisの動きが大分落ちてきたため、新作のepicenterに変えてみようかとは思っていますが、ホームにしている

センターのコンディションでは動きが大人しくなったSolarisがピッタリハマるので、変える必要はないかもしれません。

youtube上で良さげな動きをしていたのが、StormのREIGN。立ちあがりの加速感が強いため、投げていて楽しそうなボールでした。

 

 夜には、近くの知る人ぞ知るダイニングで和食。一日二度の外食は東京で生活するようになって初めてかもしれません。

里芋と牛挽肉の手作りコロッケが絶品でした。これにつけるタレがレモン醤油というのも最高です。「やまなか」という今まで呑んだ事の

無い泡盛を発見したので呑もうかと思いましたが、出費し過ぎなので我慢。そのかわり家に帰ってから、実家で栽培したライムを絞って

ジン・リッキーを作って美味しく頂きました。自分で作って呑むのがやはり圧倒的に安上がりですね。

これを呑みながら三浦雅士 『身体の零度 何が近代を成立させたか』を読み、第六章と第七章を明日に残して寝る事にします。

充実した一日でした。

 

日韓合同セミナーの宣伝

 

 立花ゼミで動いている民族教育班の参考になれば、と思ったので、ここに宣伝しておきます。

2009年7月14 日から16日にかけて、駒場で日韓合同セミナーが開かれます。

院生のみならず、学部生も歓迎の企画ですので皆さん奮ってご参加ください。

詳しくは以下のフライヤーをご参照ください。

(このお仕事を頂いたので作らせて頂きました。シンプルながら、七月らしい色彩、緑に染まった駒場の銀杏並木をイメージしました。)

日韓合同セミナーのフライヤー。涼しげです。

 

 

 

 

 

ワークショップの宣伝

 

 明日6月18日の木曜日18:00より、生協食堂三階で「食」を考えるワークショップの第三回が行われます。

軽食も出ますので、この時間暇な方は是非おいで下さい。今回は『外食産業とインテリジェンス』と題して本校卒業生で

株式会社食業普尽(http://www.shokugyoufujin.co.jp) 代表取締役の山本基世さんにお話を伺います。

ワークショップに関して詳しい説明が見たい方はhttp://www.komed.c.u-tokyo.ac.jp/ のNews&Topicにある

第三回ワークショップのフライヤーをご参照ください。

(なお、このフライヤーは僕がデザインさせて頂きました。モカ・カフェオレ・カフェラテという珈琲の三色を重ねて作成してみました。)

 

生産的(?)ミステイク

 

 今日はゼミで動いている文学企画に乗っかって、大学読書人大賞の授賞パーティーに参加してきた。

・・・はずだったのだが、なんとパーティーの日にちを間違えていた。

聞くところによると、主催サイドの告知ページには11日(水)とあったそうだ。なるほど、これでは11日を信じてよいやら水曜日を信じて

良いやら微妙なところ。間違えるのも無理は無い。神楽坂まで無駄足だったか、というとそうでもなくて、ここに書く話題がこうやって

一つ増えたことは勿論、帰り際に池袋のジュンク堂本店(かなり特徴的な建物だ)に足をのばして、ずっと探していた

『〈病〉のスペクタクル 生権力の政治学』(美馬達哉 人文書院,2007)を購入する事が出来た。この一冊で、先日触れた

基礎演習のプレゼンデモンストレーションの論が組み上がった。参考資料及び先行研究例として使う書籍・論文は以下である。

 

・『〈病〉のスペクタクル 生権力の政治学』(美馬達哉 人文書院,2007)・・・先行研究として。

・『病魔という悪の物語 チフスのメアリー』(金森修 ちくまプリマー文庫,2006)・・・Tonful事件の比較対象として。

・『わたしは花火師です』(ミシェル・フーコー ちくま学芸文庫,2008)・・・公衆衛生・国家医学の誕生を説明する時の参照文献として。

・『フーコー・コレクション 6 生政治・統治』(ミシェル・フーコー 筑摩書房,2006)・・・社会医学の誕生と健康政策に関する説明の際に。

・『知への意志』(ミシェル・フーコー 新潮社,1986)・・・フーコーの権力論を説明する際の典拠として。

・『生と権力の哲学』(檜垣立哉 ちくま新書,2006)・・・「生権力の働きの原理」の前後を引用する。

・『夜戦と永遠』(佐々木中 以文社,2008)・・・権力の生産性と可視性をめぐる議論から、マスクが可視的権力表象であるとの発想に。

・「新型インフルエンザ流行時の日常生活におけるマスク使用の考え方」(2008,新型インフルエンザ専門会議)

・The Institute of Medicine(米国医学研究所委員会) 2006年4月の結論部

 

 一週間の期限内なので参考数が圧倒的に不足しているが、量より質で勝負である。いずれもかなり読みこんだ文献ばかりだ。

一見して分かるよう、かなり新しい文献を集中的に選んだ。文献の年代についても意識を向けて貰えれば、という狙いからである。

猶予はあと一日。すでに五分で喋り切れる内容ではないような気がするが、とにかく一年生にとって刺激的なプレゼンにしたい。

 

 

アイデアが湧くのをひたすら待ちつつ、色々読む。

 

 昨夜からずっと、五月祭でクラスが出す模擬店の看板デザインを考えている。

以前Fresh Start用の立看板を作ったときにも感じたことだが、ディスプレイよりも遥かに形状が大きく、そして横長のものを作ろうと

するとイメージがなかなか湧かない。バランスなどを想像しづらいのである。

それだけではなく、今回は店名が非常に難しい。「焼き鳥屋 とぅるてるたうべ」と言うのだが、この「とぅるてるたうべ」という文字が

曲線だらけで、なかなかスタイリッシュにならない。カッコよく背景を作ったとしてもその上に「とぅるてる・・・」と載せると、どうしても

脱力感に襲われてしまう。かといって、曲線を生かした可愛らしいデザインにして、ついでに端に鳥のイラストでも載せようもんなら

「焼き鳥」の字と相まって、「・・・この鳥が今から焼かれるのか。」 と妙に生々しくなってしまう。どことなく吉田戦車っぽいシュールさ。

これは困った。いっそレトロな感じにしてみようかなあ・・・。

 

 看板の締切が迫っているので詳しく内容を書く余裕が無いが、とりあえず 『古代天皇制を考える』(講談社,2001)と、

唯川恵『ベター・ハーフ』(集英社文庫,2005) 、それから『国家史』(山川出版社,2006)を読了。この三冊を並べて書くと変な感じだ。

『国家史』の第二章で「陣定」について、「注意すべきなのは下位の人から順に全員が意見を述べる慣行である。上位の高次の権力を

もつ人から発言したとすれば、下位の者は当然それに影響されるだろう。下位の参議から順に全員が判断を述べ最後に大臣が発言

する形式は、民主的な会議の運営方式であり、公卿各人の自主判断を重んじる方式である。」との一文がとても印象深かった。

 

なお、昨日の金森ゼミでネグリの生政治論について学んだことから、三年前に読んでイマイチ理解できなかった

『帝国 グローバル化の世界秩序とマルチチュードの可能性』(以文社,2003)を再読しはじめた。

一年の間にフーコーとドゥルーズを集中的に読んだことで、浪人中よりはこの本を理解できるようになった気がしている。

 

 

益川敏英教授 講演会@駒場のお知らせ

 

知っている人は知っているかもしれないが、5月の9日の土曜日、午後二時から東大駒場キャンパス900番教室で

ノーベル物理学賞を受賞された益川教授の講演会が行われる。受付は12:30から900番教室前で。

先日の雁屋哲さんの講演会に続く「新入生歓迎講演会」の第二回としての位置づけである。

これらの企画で、僕は看板やら整理券やらを作る仕事を担当させてもらっている。

その関係で内部情報を色々知っているので、バラしても問題無さそうな事をここに書いておく。

①学生は650人ぐらいまで900番講堂に入ることが出来る。650人を超えた場合、別室で中継映像を見ることになる。

②整理券が12:30から配られる。おそらく席順は整理券の番号と対応する。つまり早い者勝ち。

③整理券を貰ってしまえばあとは2:00まで自由にしていられる。

 

きっと面白い話を聴かせて頂ける事だと思う。立花隆『小林‐益川理論の証明』には、益川先生が何を為されたかが

実に手際よく解説されているので、これを読んでおくと話が理解しやすくなるのではないだろうか。