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2012年、バランタイン30年。

 

あけましておめでとうございます。

現在、一月一日の午前二時。ベートーヴェンの交響曲一番を勉強していたらいつの間にか日が変わっていました。

この曲は冒頭から「ええっ!」と驚くような和音ではじまり、調性が安定しないまま序奏を終え、Allegro con brioで

ようやく走り出します。そして走り出してからはモーツァルトの四十一番「ジュピター」の第一楽章が確かにその中に聞こえるのです。

伝統と革新を同居させ、「これからは俺の時代だ!」と意気込むような、若きベートーヴェンの野心が見える気がします。

新年一発目に勉強するのにこれ以上相応しい曲もないかもしれません。

 

 

勉強にキリがついたところで出して来たお酒がこのバランタイン30年。

色々な巡り会わせがあってこうして飲む機会を得たお酒なのですが、

今の僕には不釣り合いなぐらい上等な一本で、その余韻に思わずうっとりしてしまいました。

 

 

30年、ということは僕の年齢よりも六つも年上のお酒なわけです。

このお酒の年齢と同じになったころ、つまり2018年に僕はどうなっているのだろうか。

結婚してもしかしたら子供の一人でもいるのかもしれないな、などと考えながら、

大切に大切に、時間が深く刻まれたこの琥珀色の芸術を堪能するのでした。

 

ともあれ、乾杯!

2012年も実り多き良い年になりますように。

バランタイン30年とベートーヴェンの1番

バランタイン30年とベートーヴェンの1番。手前はブラームスの「ハイドンの主題による変奏曲」。

 

 

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