January 2011
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ヨーロッパ滞在記 -その3 ピガールの街を歩く-

 

パリ北駅からメトロに乗ってピガールへ。

もちろんメトロに乗るのも初体験。びっくりしました。駅について電車の速度が完全に停止する前にドアが開くのですから。

速度がまだついている電車から駅に降りるその感覚は、まるで小さい頃に乗った遊園地のアトラクションから降りるときのようで、

何だか懐かしい思いになりました。さらに、(これはたまたまだったと思うのですが)車内で移動しながらヴァイオリンを弾いている

おじいさんがいて、これがめちゃくちゃ上手い!ツィゴイネルワイゼンとかを難なく弾いており、音も結構綺麗だったので、

乗客もみんな「まあいいか。」みたいな感じになっていて誰も注意しません。日本では考えられないことです。

山手線の中でヴァイオリンを弾きだしたら即効で強制下車させられるでしょうね。

 

何度かある乗り換えもスムーズにこなし、「なんだ。意外とフランス語何とかなるぞ。」と安心しつつピガールへ。

ピガールというのは御存知の方もいらっしゃると思いますが、風車のキャバレー「ムーラン・ルージュ」があることで知られており、

日本の歌舞伎町のような街です。ガイドブックには必ず「観光客、特に女性は夜に近寄らない方がいい。」「スリ多発地域につき注意。」

などと書かれている場所ですね。いきなりなぜこんな場所に行ったかと言うと、当初の目的であったモンマルトルのサクレ・クールに

近い事が一つと、「風俗街を歩き回るとその国の文化が良く見えてくる」と聞いたことがあったから。

駅としてのアクセスも優れているので、安全面さえ気をつければ、拠点としては凄くいいんじゃないかなと考えたというのもあります。

というわけで、まずピガールに降り立ち、ムーラン・ルージュを見上げた後、このあたりでホテルを探してみようと歩き回り始めました。

 

何件かいい感じの安ホテルを見つけて、最終的に裏通りにある小さなホテルに入ってみました。

感じのいいおっちゃんが迎えてくれて「予約はしてあるか」とフランス語で尋ねられたので、たどたどしいフランス語で

「してません。泊りたいんですけど空いてますか。」と伝えてみると、かろうじて伝わったようで、ルームキーを頂けました。

そしてこのホテルに4泊することに。部屋に入り、スーツケースを置いてシャワーを浴びて着替えたあと、オロビアンコのショルダー一つ

だけを持って、意気揚々とピガールの街へと繰り出しました。