まとめ
僕らが糸数議員に取材に行ったのは、2010年7月15日だった。あれから、情勢は大きく変わった。
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一例として挙げた与儀君の裁判でも、日米の交渉で日本側に裁判権が認められた。
基地移設についても、普天間以外の沖縄県内の基地の一部返還が決定した。
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沖縄を取り巻く環境は変わっている。それに僕は、いままで無関心でいた。
だけど、一度知ってしまった。もう、無関心ではいられない。
新聞やテレビで沖縄の文字を見かけると、つい目を向ける。そして、そこにどんな「政治」がうごめいているのか、気にするようになった。
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この取材で、僕は政治というものを、「沖縄」という視点から見ることができた。
それは、この国の中に数ある地方のうち、とりわけ特殊な歴史と社会を持ったものだ。
では、それ以外の地方では、どのようなものなのだろう。いや、そもそも、この国全体では、どのようなものなのだろう。
まだまだ、わからないことだらけだ。
僕らはその声を聞くべく、昨年7月15日、国会議事堂のすぐそばにある議員会館へ足を運んだ。