近年、僕らが日本という国の政治を考える時、無視できない一つの存在がある。米軍基地問題を抱える沖縄である。
沖縄。日本という国の中で異様な存在感を放ち続ける南洋の島。
サトウキビ畑の上を、地鳴りするような轟音を鳴らして米軍機が飛び交う。
東北での震災にこの国が注目する今も、戦後67年続いてきた反基地闘争で揺れ動く。
基地に囲まれ、米国に振り回されてきたこの島は、戦後日本の縮図そのもの。
その沖縄の生の声を聞くため、僕たちが訪ねたのは、沖縄社会大衆党委員長、糸数慶子。
バスガイドとして沖縄戦や基地問題に取り組み始め、大学講師や県議会議員などを経、現在では現職の参院議員として国政レベルで沖縄問題に携わる。
占領時代から活動を続ける地域政党、沖縄社会大衆党。その党首である彼女が唱えた「日本からの独立」の可能性に、日本はどう答えるのか。
僕らはその声を聞くべく、昨年7月15日、国会議事堂のすぐそばにある議員会館へ足を運んだ。