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2010年度《見聞伝 駒場祭特設ページ》
山谷へ行ってきた 2009.12.16 | by admin

山谷へ行ってきた ―はじめに―

東京都荒川区には「山谷」と呼ばれる地域がある。

今となっては正式な地名ではないが、この山谷界隈は日雇い労働者が職を求めて集まる「寄場(よせば)」として有名であった。また、格安の宿泊施設(ドヤ)が集まるドヤ街、ホームレスの多いまち、近頃は外国人旅行者が宿泊するまちとしても知られている。

「貧困の現状を認識しよう」という期待をもって、我々立花ゼミ生は山谷を泊まりがけで見学しに行った。

そこは世にも恐ろしい地獄絵図・・・ではなかった。

それだけにゼミ生たちの抱いた感想も多様であり、微妙である。

さまざまな角度からの「東大生v.s.山谷」を、ルポという形で収穫した。

有賀雄大

その他 2009.12.16 | by admin

感想 近藤伸朗

彼らと僕たちの住んでいる世界は違う.簡単に言うと,政治的態度が違う.僕たちは知的好奇心で彼らをピーピングするブルジョアジー,彼らはプロレタリアートだ.人は皆,党派性を帯びて生きている.その党派性は自己中心的なもので,人は皆自分の世界を住んでいる.

その他 2009.12.16 | by admin

山谷へ行った 山根梨佳子

「そのお酒はどうされているのですか?」私たちが聞いた。
男性たちの前におかれた缶ビールや漫画、お菓子。
確かにそれらは「仕事がない」現状には似つかわしくない嗜好品だった。
ところがこの質問はもう一人、二人の男性の奥にいた男性の逆鱗に触れることとなってしまった。

プロジェクト 2009.12.16 | by admin

山谷見学を終えて

僕は山谷に行って何を得られたのだろうか。

このフィールドワークの数日前、友人に本企画の概要について話すと、「何、その上から目線!?」と軽蔑と困惑が入り混じったような反応をされた。
そういった活動の意図するところは結局、「かわいそうな人に善意で恵んであげる」ことで「慈悲深い自分」に酔うことではないのか、偽善ではないのか、と友人は言った。
この言葉が胸につかえていた。山谷を歩きながら悶々と考えていた。

その他 2009.12.16 | by admin

山谷体験記 有賀雄大

「このガキ。ガキがヤマ来んじゃねえ。」
やや大きくなった声で耳の後ろから言われた。「ヤマ」とは山谷の「山」だろうか。私はひるんだ。首の筋肉は硬直し、足は運動方向を変える能力を失い、私は歩き去るしかなかった。その時の私の姿は、あたかも全く何も聞こえていないかのようだった。