3時間を目一杯につかった授業はこれまでになく密度の濃いものになった。それは伊藤さんが「伝えるプロ」であり、僕たちの前提・ニーズを的確に読み解き、聞き手の側におりてきてくれたからだと思うし、同時にゼミ生ひとりひとりに情報の発信者としての悩みがあったからだと思う。但し、これは「答え」ではなかったと思う。伊藤さんは、具体的にこれをしろ、というような指導はしなかったし、僕たちに考える余地を十分に残した上で議論に最初の火を放ってくれた。これをヒントとしてこれからの見聞伝がどう燃えていくか、それが宿題だと思うし、「見聞」から「見聞伝」へと一歩踏み越えることだと思っている。
2009年6月24日(水)駒場キャンパス1号館にて。