KENBUNDEN'08駒場祭企画『今語られる 東大,学生,全共闘』 ごあいさつ

ごあいさつ ──「あの時代は,一体何だったのか」

今からちょうど40年前,学生たちが何かに「立ち向かった」時代がありました。大学の組織・制度の批判に始まり,「社会」「政治」「経済」「学ぶこと」「生きること」…社会システムや,その中にいる自らの様々な側面について真剣に考え,行動を起こした若者たちがいたのです。当時盛んにとりあげられた話題や社会問題が,今日までずっと尾を引いている例も少なくありません。

そこでは,数多の理想・主義主張が激しく飛び交います。思想を同じくする者たちの間で派閥がつくられ,意見の食い違う集団は互いを責めあい…。東大をはじめ,ほとんどの大学は動乱の渦中にありました。

運動の実態や,結果として世の中に残ったものが何であれ,今まさに東大生という身分にある私たちにとって,こうした時代があったと知ることは大きな衝撃でした。…最近の学生の暮らしぶりからはおよそ想像もつきません。いま,40年前を振り返り,あらためて「学生運動,全共闘運動とは何か」と問うてみることは,他でもない「今」を見つめることでもあるはずです。

東京大学立花ゼミ「全共闘」班