むせ・・

Add a comment

むせるほど過剰で過激なロマン主義による、一大誇大妄想的音響詩を鳴らす“世界最強の3ピースバンド”、それがMUSEである。

中学の時初めて聴いた時、つい「むせ」と、発音してしまったが、正しくは「みゅーず」だ。いや、いっそのこと「むせ」でもいいと思うが。

1月12日は彼らの武道館公演であった。正直はじめは行く気はなかった-というのも、彼らの去年の作品”Resistance”が、個人的には年間ベスト20にも入らないであろうという作品だったからだ。前作”Blackholes and Revelations”は大好きだが、近作は前作の変態路線が無秩序に拡大し始めて、キリコの「愛の賛歌」を狩野一信がワーグナーにあわせてブレイクダンスを踊りながら模写した、みたいな、あまりに過剰で逆に崩壊寸前という作品になった、ように感じるからだ。

しかしながらMUSEはライブバンドとして絶大な支持を集める。これを見逃す手はない。とおもいて某Yo_Iさんとともに武道館へ、行った。

会場はほぼ満席。やはり人気だ。グッズ売り場には百メートルは優に超える列ができていた。

一曲目はやはり”Uprising”一気に会場はMUSEの1984年的SFワールドへ。それから怒涛の”Map of the Progrematic”"Super Massive Blackhole”"New Born”"”Hysteria”というファン垂涎のヒットパレード。こうなるともうフロアに両足をつけて立っているものはない、と、思いきや一階中央席すわっとるし!何しに来とるんだ!?

その後一転してスロウなナンバーに、と思いきや直後に“Dead Star”でくぎを刺すあたりさすが。マシューの左手には一体指が何本あるのやら。そして問題の「クイーンっぽい」“United States of Eurasia”・・・さらに「君のひとみ恋してる」のカバーで日本のファンにサービス・・・ヒップホップ調の”Undisclosed Desire”・・・タイトルトラック”Resistance”・・・しかしこのあたりは正直個人的にボルテージが下がった。MUSE的にはライブ向きの曲では決してないように思われるからだ。

14曲目は待望の”Starlight”ここで会場も割れんばかりの手拍子で一気に盛り返す。三人も止めをさしてやると言わんばかりに”Time is running out”そして近作随一の破壊力”Unnatural Selection”。”no, (hey!)chance, (hey!)to fate, (hey!) …it’s a unnatural selection …I, WANT, THE TRUUUTH!!!  ” もう右手を突きあげずにはいられない。

ここでいったん三人はアウト。アンコールは”Exogenesis: Symphony, Part 1: Overture”から。やっぱりやるのね、これを、ライブでも。でも何故ガチャピンの着ぐるみなの?というMUSE式「交響曲」。続いて人気曲”Plug in Baby”みんな待ってましたと言わんばかりだ。でも最後の”Knights of Cydonia”こそが文句なしのベスト。まさにアンセム。

 

なぜ彼らはこんなに人気があるのか?なんせヨーロッパはすでに完全制覇、という感じだ。日本で人気が出ない理由もないのだが、彼らはとにかくトレンドもマナーも関係のないバンドだ。マシューのファルセットと超絶的なギターとそのSF趣味にセクシーなルックス、というだけでバンドの怪しいキャラクターは出来上がっている。その点苦労しているColdplayやThe Killersとは違う。しかもワンマンチームではなく残りの二人もバカテクだ。彼らはとにかく気の向くままに膨張できた。興味のあるものを自由に取り入れ、ソングライティングの能力もいかんなく発揮して、ある意味どのバンドよりも誠実なバンドだ。ライブの演出もそう、やりたい放題で打算はない。多分迷いもない。故に力強くてなんとも痛快。同時多発テロの2001年にみんなが沈んでいる中、”Origin of~”みたいなキラキラした作品は普通作れないだろうと思う。

確かに近作のMUSEもMUSE以外の何物でもない。近作で孤高のバンドとして地位を完全に固めたようだが、僕はやはりそれでは不満。”Knights of~”は前作の曲だろ!と突っ込まざるを得ないので。まぁ、彼らにはそんなの関係ないのか・・・

 

 

 

This entry is filed under 未分類. You can follow any responses to this entry through RSS 2.0. You can leave a response, or trackback from your own site.

  1. No Comments
Post your comment