電化製品と僕。
まだ幼児と言えるくらい小さいころ、伯父や伯母に実家の近くの電気量販店へ連れて行ってもらい、たわいもないいろんなものを伯父が買うついでに、レジカウンターに置いてあるペコちゃんキャンディーをもらって食べることが何度もあった。
そんな微笑ましい記憶が影響しているのかどうかは定かではないが、僕は小さいころから家電製品が大好きだった。
まだ幼稚園くらいの時は、電気屋に行くと、いつも冷蔵庫コーナーに走っていた。
当時の我が家の冷蔵庫は三洋の2ドア式の小さいものだったので、電気屋に置いてあったたくさんの扉を備えた冷蔵庫は物珍しくてたまらない。扉を開けては閉め、開けては閉めしては、時間を浪費していた。特に好きだったのは、新品の冷蔵庫独特の、ツンとするプラスチック臭を嗅ぐことと、中に並べてあるえせモノの食品の中に、たまに本物の缶詰やペットボトルがあるのを発見して、ニヤリとすることだった。
次に興味を示したのは、延長コードだった。
一つのコンセントが、ニョキっと手元まで伸び、さらにそれが2また3またに増殖するとは、なんとも不思議で、幼い僕の興味をそそった。そして、最大1200W までのコードと、1500Wまでのコードの線の作りの違いを発見した時は、言い知れぬ喜びに包まれた。祖父母と一緒にジャスコに行った僕は、どうしても黒の4口タップ3mのナショナルの延長コードが欲しいと言い張って、ついには親と祖父母を説得し買い付けることに成功した。喉から手が出るほど欲しい品物が手に入った満足感半分、後から親に「要らんものを買って!」と文句を言われないかという不安半分の複雑な思いで、とにかくこれ以上親を困らせて要らぬ怒りを買わないよう細心の注意を払いながら、帰りの車に乗り込んだりした。
安い消耗品を見るとつい買ってしまう癖は、その後も、電池、カセットテープ、ビデオテープ、MD、CD-R、DVD-R、ハードディスクと続き、現在に至っている。
最近は、消耗品だけでなく、デジタル機器本体についても、つい買ってしまう癖が出てきてどうにもならない。
そういう意味では、僕は今でも、心は幼稚園児なのかもしれない。
ただ、物ごころついた時から身につけている電化製品選別眼は、ある意味役に立つ。本当に安いのかどうか、今が買いなのかどうかは、なんとなくわかる。
電化製品は、店によって大幅に値段が違うというのはよくあることなので、この眼があるかないかで、数千円、数万円の支出差となってお財布に利いてくる。僕が、いろいろとデジタル機器を買いそろえながらも、それほどお金のやりくりにも困っていない理由は、小さいころからの、異常にマセたカワイクナイ趣味のせいなのかもしれない。
ま、笑ってくれ。






