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2009.6.23 | by 雨宮 新

はじめに

「地球は生きている」

その昔、そんなことを言った一人の科学者がいた。

 

イギリスの科学者ジェームズ・ラブロックが1960年代に提唱した「ガイア仮説」は、地球とその上の生命が全て相互に関係しあって、自己調節するシステムを作り上げているということを、「ひとつの巨大な生命体」としてみなす仮説である。

このラディカルな仮説は大きな議論を呼び、科学界を越えて社会全体に大きな影響を与えた。
特に環境問題への危機感が高まりつつあった時代でもあり、同時代に発生したエコロジー運動には思想的なバックボーンとなったといえる。

現在では「ガイア」という呼び名は広く一般に定着し、地球上の生命が影響し合って地球環境を作っているという感覚も広く受け入れられている。
一方科学者の側からは、生命の定義に飛躍がありすぎるなど、ガイア仮説に対する疑問や批判の声も多く、現在も完全に受け入れられているとはいえない。しかし個々の要素ではなくそれらの連携した全体としての挙動をとらえようとする、システム論的な見方で地球を見ようとする姿勢は以後も重要視されるようになり、現在の地球科学においては常識とされるようになったといえる。

ともかく、ガイア仮説は、人々の価値観を揺るがすような大きなパラダイムであったことは確かである。

気候変動などの環境問題が大きな課題となっている現代において、地球システムの研究はますます重要視されている。また、環境とは何か、地球上で人間はどのような立場なのかということも、おのずと考えざるを得ない局面に差し掛かっているといえる。

地球システム科学がどのように地球や生命のとらえ方を変えてきたか。
そしてそれが人の価値観や社会にどのような影響を与えてきて、またこれからどうなっていくのか。
そんなことを、先駆けである「ガイア仮説」をひとつの切り口として、考えてみたい。

(記事作成中)

伝わるように伝えるには«最後に。

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