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Archive for the ‘本棚’ Category

『専門知と公共性―科学技術社会論の構築へ向けて』(藤垣裕子,東京大学出版会,2003)

3 月 28th, 2010

バイト先の先輩に薦められて読んでみた

「妥当性境界」というものが面白い。言葉の通り、人が妥当だと考える境界を想定する。これを科学者や企業、市民、自治体などにそれぞれ適用することで、各主体の意見不一致が生じる様を妥当性境界の不一致や緩厳関係で記述する。

各者がどのような方向にズレているのかを認識することで、どちらに向かえば合意が形成しやすくなるかという指針を得られるように思えた。

朝倉 彰洋 本棚

『ファシリテーション入門』(堀公俊 日経文庫,2004)

1 月 17th, 2010

他人を動かすのは大変だ。ついついめんどくさがって、自分一人でやろうとしてしまう。しかし、一人じゃできないことのほうがたくさんある。

会議やミーティングをする。何かを決めるために。でも、みんな押し黙っていたり、議論から逸れた雑談が始まったり。そして何も決まらない。

高校生までは自分一人でやるか、大人数でやるとしてもレールがひかれていた。しかし、大学生になって、新しい何かをやろうとしたときにハタと気づく。他人の扱い方をよく知らない。

この本を手に取ったのは立花ゼミの先輩である岩崎さんに教えてもらったから。

ファシリテーションは会議やミーティングなどを円滑に進め、創造的な意見を生んだり合理的なコンセンサスを築くことといえるでしょう。

入門というだけに、ファシリテーションとは何か、どのように使えるか、ファシリテーションにはどのような技術があるか、を順を追って説明している。

ただ、この本を読んだからファシリテーションができるようになるというわけでない。しかし、心構えくらいは身に付くと思う。

会議の中で一人ファシリテーターを置くのもいいが、参加者それぞれがファシリテーションの心構えを持っていれば、より建設的な会議ができるだろう。

会議などに参加する機会のある人(=ほぼすべての人)で進行について教育を受けたことのない人には、流すだけでいいから一度読んでみることをお勧めする。

特に、最後の一章はファシリテーションを導入すればどうなるかを示した架空の会議が紹介されており、ここを読むだけで感じはつかめると思う。

朝倉 彰洋 本棚

なつやすみによんだほん

9 月 17th, 2009
  • 生物と無生物のあいだ
    • 福岡伸一
  • 世界は分けてもわからない
    • 福岡伸一
  • 供花
    • 町田康
  • 熱力学入門
    • 佐々真一
  • バカの壁
    • 養老孟司

雑誌は除く。あれ、少ない。読んだ本が思い出せないや・・・

朝倉 彰洋 本棚

『すべての人にベーシック・インカムを』(著:Goetz W. Werner 現代書館 2009)

6 月 16th, 2009

『すべての人にベーシック・インカムを』を読み終えた。

図書館一階新着図書のコーナーにあったこの本。 ベーシックインカムというアイデアへの興味、ただそれだけで手にとってみた。

著者の主張は三つにまとめることができる。すなわち、現在の経済システムが健全でないこと、ベーシックインカムは共産主義的な思想ではなく資本主義にこそ必要とされる制度であること、そして何よりベーシックインカムは現実に可能なものであるということ。

いま挙げた三つの主張を補佐する形で、具体的なエピソードを交えて論が展開される。税制、企業経営、逆に働き手として、消費者として。それぞれの立場から、資本主義、市場主義の世界を維持し、発展させるためにはベーシックインカムが有効であると述べている。

 

私が興味深いと考えたのは、以下の点だった。

ひとつは、ベーシックインカムの財源として消費税(付加価値税)を50%にする一方で、他の税は廃止すること。これは、既に市場に出回る製品の価格の一部が法人税や労働者の所得税を内包しているからだという。すると、結局のところ消費税で全ての税収をまかなったところで、店頭で消費者が支払う金額は多くなろうとも、トータルで見た消費者の税負担は変わらないという話だ(所得税や社会保障費はもはや存在しない!)。例としてドイツが付加価値税を導入した際の税制改革で、ほとんど物価が上昇しなかったことがあげられている。税制度が資本主義をゆがめ、公正な競争を阻害している。税制度の抜本的な改革こそ必要なのである。

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